File.01 / 1972 『サンハウスを初めて観たのは... 』

中学3年の時、音楽(洋楽)に目覚め、特に、ローリング・ストーンズが好きになった。ミック・ジャガーが踊りながら歌い、キース・リチャーズがルックスもかっこよく鋭いカッティングを見せるギターに虜になった。ちょうど2枚組の「メインストリートのならず者」が出た頃で、一曲めの「ロックス・オフ」が好きやった。

そんなある日、同級生の女子生徒から「ローリング・ストーンズのフィルム・コンサートがあるよ」って教えてもらって天神の福ビルのホールへ出かけていった。ついでに「ローリング・ストーンズのようなバンドのコンサートもある」とのことだった。

福ビルの6Fか7Fの小さなホールで、パイプ椅子が50席くらい置いてあった。お客さんもそれくらいの人数だったけど、OLの制服を着たお姉さんの姿もちらほらあった。

フィルム・コンサートが終わって、出てきたのがサンハウスだった。なんだ、あの右側のベレー帽を被ったギターの人って外人かいな?ジョン・レノンにそっくりやけど...。ボーカルの人は細身で髪が長いけど、ちょっとふてぶてしい感じ...。曲は英語の歌ばっかりやった。でも、ドラムを中心としたリズムがズシリと安定していた。

演奏の途中、客席の誰かが「踊っていいですか?」って質問したところ、ボーカルの人は「だめ!」って断った(怖〜)。あの時、質問した人はきっと「山善」だったと思う。

演奏も終盤になってきた頃、リーゼントしたやや小太りの男の人がステージ前で踊り出した。ツイストやら...。この男の人はこれ以後、サンハウスのステージで何回となく目撃することになる。

ボーカルの人は曲の合間に客席に向かって、アクセサリーみたいのを投げこんでいた(プレゼントしていた)。

私のサンハウス初体験はこんな感じだった...。レコードデビュー前で、まだカバー曲中心のライブだった。結成35周年ツアーが始まるのを機に、これまで観たライブを思いだしながら、今後、アップしていきます(第2回へ続く...)。

文:なまず
参考:Captain YAMPO 著 『菊の花道』
<敬称略、文責:hakata-rock.net編集部>