File.04 / 1975.12.24 『ライブレコーディング』
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サンハウスがライブレコーディング・コンサートを行うということを知って、観に行ったのは75年か76年の12/24(クリスマスイブ)だった。場所は、福岡市博多区中洲の東京第一ホテル(現IPホテル)の地下にある「ビッグトゥギャザー」というホールで、キャパは100〜200人程度だったと思う。ホテルの外にレコーディング・モービルを横付けして行うということで、音楽雑誌にも紹介され、注目を浴びていた。
会場は、ぎゅうぎゅう詰めで、熱気ムンムンの中、メンバーは後方から登場してきた。係員が観客をふた手に割いて、その中をかっこよく歩いてきた。おやっ、この日は珍しく、奈良と篠山がうっすらと化粧していた。
イントロダクションから始まった。篠山って、演奏中、顔は客席の方をずっと観ていて、ほとんど手元を観ないので、「よく間違えないなぁ」って感心したりした。これまでのライブで、菊がメンバーの紹介するのを観たことがなかったが、「リードギター鮎川!」って紹介して「風よ吹け」が始まった。これはきっとレコードに収録されるんじゃないかなって思っていたら、案の定「ドライブ」に収録されて嬉しかった。
この日は2部構成で、1部が終わったあと、スタッフの誰かが出てきて「バンドは凄く乗っているので、皆さんももっと盛り上がってください」みたいなことをしゃべった。
2部が始まって、その後半頃、菊が次の曲名を紹介した。「コスモ」って聞こえた。レコードに入ってなくて、初めて聴く曲だったけど、最高にロールしていかした演奏だった。そうそう「コスモ」ではなく「もしも」という曲名だとあとでわかった。
すべての演奏が終わり、メンバーはまた、係員がふた手に割いた会場の真ん中を後方に退場していった。誰しもがメンバーに触りたいと手を伸ばした。自分も思わず、手を伸ばしたら、鮎川の手と腕時計に触れてしまったので、睨まれてしまった(すんましぇ〜ん)。
ということで、ライブ・アルバムの発売をずっと待っていたけど、なかなか発売されず、結局78年3月になってようやく発売された。イントロダクションの途中から始まる妙なキングスネークブルースだった。演奏をとちったかなんかの理由でそうなったんだろうな(?)。とちっていてもいいので、完全収録盤を出してけろ〜と言いたい!
(続く)
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文:なまず
参考:Captain YAMPO 著 『菊の花道』
<敬称略、文責:hakata-rock.net編集部>
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